沖縄から平和と医療を考える
- harunakawakami
- 2025年4月15日
- 読了時間: 5分
FMうるま「OKINAWA FUTURE INNOVATION」 2025年4月15日(火)の放送は戦後80年特別企画「沖縄から平和と医療を考える」について、沖縄平和ガイド/自然ガイド河野 慧さんをお招きしてディスカッションしました。

テーマ:ガイドとしての活動と沖縄との出会い
MC久高「沖縄平和ガイドとは具体的にどのような活動をされているんですか?」
河野さん「沖縄県内で沖縄戦の戦跡や米軍基地を案内する『平和ガイド』と、やんばるの森や美しい海といった豊かな自然を案内する『自然ガイド』という、二つの顔を持って活動しています。」
MC久高「素敵な活動!ご出身はどちらですか?」
河野さん「出身は埼玉県で琉球大学への進学を機に2016年に沖縄へ移り住み、大学院は早稲田大学に籍を置きながら、コロナ禍であったためほとんどの期間を沖縄から遠隔で受講していました。卒業後も沖縄を拠点に活動し、在住9年目を迎えます。」
MC久高「沖縄って来る前と来た後で印象が変わると思っているのね。よく変わったところってどこですか?」
河野さん「良くも悪くもあまり印象は変わっていません。沖縄に来てから印象が変わったというより、社会的な背景を知ることによって、沖縄への理解に深みが増していったと思っています。」
MC久高「このお仕事をしようと思ったきっかけは何ですか?」
河野さん「育った環境が大きいと思います。両親と兄が学校の先生という教員一家で育ちましたが、私は学校で学ぶよりも、山や海など自然の中で学ぶ方が好きでした。元々、石を集めたり化石を発見したりするのが好きで、空の雲の形や高さの違い、海の色の違いなど、自然現象に常に関心を持っていました。」
MC久高「戦争について詳しくなったのはいつですか?」
河野さん「自分が実際にガイドができるようになったのは大学3年生くらいですかね。それまでは大学の授業でフィールドワークなどに参加してその知識を入れる方をメインとしていました。沖縄戦について本格的に学び始めたのは大学受験の浪人時代です。父が広島出身ということもあり、幼い頃から広島の平和記念資料館を訪れるなど、平和については常に意識していました。また家族の中で、そういう話を気軽にできる環境でした。気になったことを『なんでなんだろう』と言えば広がるような家庭だったことも影響していると思います。」
MC久高「すごくありがたい。戦争に対して、ちゃんと向き合わないといけないことって分かってはいるけど、どうしても目を背けてしまうの。だからたくさんの人たちに知らせたいけど知らせられない。だからあっきーのように伝えてくださる方の存在は、本当にありがたいです。」
テーマ:当時の沖縄の医療について
MC久高「沖縄戦の当時、医療はどのような状況だったんですか?」
河野さん「沖縄では常に物資が不足していました。特に包帯が足りず、一度使ったものを洗って再利用していたそうですが、それでもすぐに足りなくなるような状態だったと聞いています。
治療は主に壕(ごう)の中で行われ、ひめゆり学徒隊など、女子学徒が看護要員として動員されていました。米軍が南下してくると、日本軍は陣地を放棄して撤退します。その際、医薬品などを地中に埋めていきました。戦後の発掘調査で、未使用のアンプルなどが見つかっています。」
MC松野「そうした事実は、どのようにして分かってきたのですか?」
河野さん「ほとんどが生存者の証言によるものです。文書などの資料はほとんど燃えてしまっているため、米軍側の資料を参考にすることもあります。」

テーマ:多様な沖縄の姿と防災への思い
MC松野「ガイドのルートはどのように決めるの?」
河野さん「お客様の希望に合わせて、オーダーメイドでルートを作成します。南部戦跡はもちろん、ヤンバルの森や資料館など、案内先は30〜40箇所以上あります。」
MC松野「中部やうるま市周辺を案内したことはある?」
河野さん「あります。戦後の話になりますが、宮森小学校の米軍機墜落事故現場や、『戦後教育発祥の地』の碑などを案内したことがあります。実は、沖縄本島内では、同じ時間軸に『戦前・戦中・戦後』が混在していました。米軍が上陸した北部では、南部がまだ戦闘中の5月には、すでに収容所が作られ戦後教育が始まっていました。一方で、情報が届いていなかった糸満などでは、まだ戦前の日常が続いていました。『戦後教育発祥の地』が複数あるのは、そうした背景があるからです。」
テーマ:今後の活動について
MC久高「今後あっきーがやっていきたいことはありますか?」
河野さん「やっていきたいことはたくさんありますね。防災活動に力を入れていきたいです。私は父が広島出身、母が福島出身で、東日本大震災も経験しました。そうした経験から、防災について学びたいという気持ちが強くなりました。また、学生時代には献血推進のボランティア活動もしていました。少子高齢化が進む中で献血可能な人口は減少し、血液はますます不足していきます。防災という観点からも、若い世代に献血の重要性を伝えていく必要があると考えています。」
MC久高「最後に、あっきーから提言を伺いたいと思います!」
河野さん「ぜひ、自然の中に身を置いてみてほしいです。例えば、沖縄の白い砂浜は、サンゴの死骸でできています。そして、そのサンゴを細かく砕いているのは、実は魚のフンなのです。
私たちは情報社会の中で何でも知っているような気になっていますが、自然の中に身を置くと、自分がいかにちっぽけな存在であるかを感じることができます。ダイナミックな自然に触れる時間は、それだけで素晴らしいものです。沖縄では日本で唯一、南十字星を見ることができるので、夜はぜひ星空を眺めてみてください!」
毎週火曜日18時から19時、
MRT presents OKINAWA FUTURE INNOVATION、次回もお楽しみに!

インタビュアー小川 智也について
MRT株式会社の代表取締役兼、現役医師。
国立病院機構大阪医療センター救命救急センターなどの経験を経て2011年にMRT入社。
MRTは医療人材プラットフォームを展開し、単発非常勤医師紹介では日本最大級のシェアを誇る。
国内初の遠隔診療(オンライン診療)サービスも開始。
MRTサイト:https://medrt.co.jp/



コメント