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OKINAWA
FUTURE
INNOVATION

水がつなぐ、命と地域の未来

  • harunakawakami
  • 10月21日
  • 読了時間: 5分

FMうるま「OKINAWA FUTURE INNOVATION」 2025年10 月21 日(火)の放送は「水がつなぐ、命と地域の未来」について、宜野湾ちゅら水会 代表 町田直美さんをお招きしてディスカッションしました。


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テーマ:町田さんについて

 

MC久高「自己紹介をおねがいします!」

 

町田さん「宜野湾から参りました。普天間基地のすぐ近くで『ズムズム』というカフェを営んでいます。」

 

MC久高「カフェを営みながら『宜野湾ちゅら水会』の代表をされているとのことですが、この『宜野湾ちゅら水会』について教えてください!」

 

町田さん「2016年、北谷浄水場の水がPFOSで汚染されていると発表されたのが発端です。

当時、私は『基地の外からの汚染の可能性が高い』という報道に、ヤンバルの水を飲んでいると思い込み、どこか他人事のように感じていました。しかし、勉強会に参加した結果、私もその水を飲んでいた事実に驚愕しました。

そこから、『普天間が汚染されているならば、宜野湾にも汚染があるだろう』と考え、調査を進めたところ、半年後に田芋畑が汚染されていることが確認されました。

田芋生産者の方々の声を聞くうち、田芋が売れなくなるなど文化や産業の危機を感じました。また、健康カフェを運営する身として、体に良い食物を提供していたにもかかわらず、肝心の水が汚染されていた。この事態に直面し、『命の元である水を汚染された不安と怒り』から、問題解決に向けて『宜野湾ちゅら水会』を結成しました。

「宜野湾ちゅら水会」という名称は、「きれいな水(チュラミズ)に戻してほしい」という願いを込めて名付けたものです。

 


テーマ:宜野湾ちゅら水会の活動と現状

 

MC久高「現在、一緒に活動されている方はどれくらいですか?」

 

町田さん「10名以内の少人数で活動しています。規定は緩く、興味を持った方はどなたでも会員になれます。

主な活動は、毎週土曜日の午後5時から6時まで市役所前でのスタンディングを行い、PFAS汚染を知らせることです。

MC久高「そうですよね。無関心ではいられないことですよね、みんなが知らないといけないことだと思います。宜野湾市では、どのような汚染が確認されていますか?」

 

町田さん「最初に汚染が確認された田芋畑です。ここは長年、地域の美しいオアシスでしたが、今ではPFASによって、高濃度で汚染され、草だらけです。

汚染の影響で風評被害も発生し、まず学校給食がストップしました。生産者の方々は、何百年も受け継いできた田芋作りのプライドを潰され、意欲を失ってしまいました。現在、市は汚染された田芋畑を埋め立てて宅地・商業地にする計画を進めていますが、埋め立ててもPFASは下から出てくるため、根本的な解決にはならないんです。」

 

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テーマ:PFASの正体と人に与える影響について

 

MC富樫「PFASの原因をご存知でない方もいらっしゃると思うので説明させていただきます。まずPFASは消火剤に含まれているもので、工場や空港からも出るとされています。今回のお話の中で忘れてはいけないのは、沖縄はPFAS汚染の全国トップではないということです。

全国的に見ると、大阪や広島、東京でも高い値が検出されています。この問題は、沖縄だけでなく全国の問題として捉える必要があるんです。」

 

MC久高「「PFASが人体に与える影響について教えてください。」

 

町田さん「日本政府は「健康被害は報告されていない」として国からの調査はされていません。しかし、海外の研究では、沖縄で顕著な低体重児の発生率(全国ナンバーワン)や妊娠性高血圧との関連が指摘されています。

 

MC久高「よく聞きます・・・・!」

 

町田さん「その他にも、腎臓がん、甲状腺機能障害、高血圧、コレステロール、前立腺がん、子どもの発達障害などが指摘されていますが、日本国内では研究が停滞しています。私たちは、せめて妊娠中の血液検査にPFASの項目を追加し、次の世代への影響を最小限に抑えるための手立てを求めています。」

 

MC富樫「沖縄県がもっともっと健康で豊かになるためには、沖縄の健康寿命の短さや、要介護者数の増加といった問題の裏側にある要因(食生活、飲酒、車社会など)を、きちんと調査・分析していく必要があると思っています。」

 

町田さん「原因が全てPFASとは言いませんが、全ての人に血中濃度調査を行い、高い人はその結果を健康管理に役立てられるようにすべきです。特に、宜野湾周辺で『産婦の流産や高血圧が多い』という現状が事実なのかどうかを調べ、住民が安心して健康を維持するための情報を提供してほしいと願っています。」

 

 

テーマ:リスナーができること

 

MC久高「リスナーができることは何でしょうか?」

 

町田さん「水に関しては、浄水器を使うか水を買って飲むという自衛策しかありません。

健康面では、健康食を心がけ、繊維質や発酵食品を摂ることで『排出する力(デトックス)』を高めることが大切です。よく歩き、汗をかくことも有効です。」

 

MC久高「そうですよね。まずは健康を意識して、入っているかもしれないのであれば、とりあえず出す力を高めていかないといけないですね。」

 

町田さん「そして、健康調査をしない、汚染源の特定をしないという行為は、私たちの知る権利の侵害にあたります。これに対し声をあげることが重要です。その第一歩として、署名活動へのご協力をお願いしたいと思います。」

 

毎週火曜日18時から19時、

MRT presents OKINAWA FUTURE INNOVATION、次回もお楽しみに!



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インタビュアー小川 智也について


MRT株式会社の代表取締役兼、現役医師。

国立病院機構大阪医療センター救命救急センターなどの経験を経て2011年にMRT入社。


MRTは医療人材プラットフォームを展開し、単発非常勤医師紹介では日本最大級のシェアを誇る。

国内初の遠隔診療(オンライン診療)サービスも開始。


MRTサイト:https://medrt.co.jp/


 
 
 

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