アートがつなぐ、家族・地域・地球
- harunakawakami
- 8月5日
- 読了時間: 8分
FMうるま「OKINAWA FUTURE INNOVATION」 2025年8月5日(火)の放送は「アートがつなぐ、家族・地域・地球」について、株式会社JP MONENT代表取締役 河合 清貴さんをお招きしてディスカッションしました。

テーマ:JP MONENTについて
MC久高「『JP MONENT』 はどのような会社ですか?」
河合さん「一言で言うと、『子どものためのオンライン美術館』を運営している会社です。子どもの感性教育や創造性を育むことを目的としています。ブランディングとして、『リトル・ダヴィンチ』を打ち出しています。これは、絵画だけでなく建築や数学などあらゆる分野で才能を発揮した『万能の天才』レオナルド・ダ・ヴィンチのように、子どもたちにもなってほしいという願いを込めています。『リトル』は子どもを、『ダ・ヴィンチ』は『村出身の』という意味で、特定の名前に縛られず、子どもたち全員が持つ可能性を引き出したいという思いからです。」
MC久高「素敵!最近子どもたちと絵を描いていて思うのが、『塗り絵は枠からはみ出てはいけない』『太陽は青じゃないよね、赤やオレンジだよね』といった大人の固定観念が、子どもの自由な発想を妨げているし、絵は必ずしもパーフェクトに描かなくてはいけないものではないよね。」
河合さん「そうですね。逆に2、3歳の子が描く迷いのない直線は素晴らしいですよね。以前、コンクールで衝撃を受けたのが、小学校低学年の子が描いた『レインボーうんこ島』という作品です。『ここは夢が叶う場所で、みんなが来ても大丈夫。でもうんこが落ちているから踏まないでね』というメッセージが添えられていて、私たち大人には描けない発想だと感じました。損得勘定のない、嘘偽りのない絵っていうのはそれだけエネルギーがあるなと思います。日本では、幼稚園では誰もが絵を描いているのに、小学校に上がるとスポーツに移行してしまい、絵を描き続ける子が減ってしまいます。私たちは、子どもたちがアートを続けるためのプラットフォームを提供し、日本の絵画界における『大谷翔平』のような才能を育てたいと考えています。」
MC久高「絵が上手な人っていうのは『今見えるものを綺麗にそっくり描けること』『コピーできている人=絵が上手』だと思っていて、それ以外は、『絵が下手だ』『才能がない』って思っていたの。昔銀色に塗った空の絵を先生に否定されて、『自分は才能がないんだな』『絵を描かないほうがいいんだ』って思っていたんですよ。」
河合さん「そうした日本の教育における完成教育の課題を感じ、世界でも類を見ない教育プラットフォームを作っています!」
テーマ:事業のきっかけとMRTとの連携
MC富樫「河合さんの経歴を拝見すると、『資本主義のど真ん中』でご活躍されてきた印象です(笑)」
MC久高「そうだね。アートとか芸術とかではないですよね(笑)」
河合さん「その通りです(笑)以前、生命保険会社に勤めていた頃、多くの女性社員から話を聞く中で、『子どもの絵や創作物が捨てられずに困っている』という共通の悩みを知りました。これが事業の原点です。ただ作品をクラウドに保存するだけでなく、子どもを褒める仕組みを加えれば、素晴らしいプラットフォームになるのではないかと考えてこの事業を始めました。よく真逆の世界に飛び込んだねと言われます。全くの異分野への挑戦ですが、どんな世界が広がっているのか、自分自身へのチャレンジでもあります。」
インタビュアー小川「お会いした時と全然イメージ変わりましたもん。デジタルのプラットフォームを作りましたと言われて衝撃的でした。」
河合さん「そうですよね。デジタルとは無縁の会社にいたのに(笑)」
MC富樫「河合さんとダンディはどうやって知り合われたんですか?」
河合さん「別の事業で知り合いました。オンライン診療のサービスを調べていたところ、MRTさんがパイオニアであることが分かり、お声がけしたのがきっかけです。特に、夜7時から朝6時まで、子育て経験のある小児科専門医が対応する『オンラインこども診療』の取り組みには感動しました。私たちのオンライン美術館の構想に、万博のパビリオンのように企業が出展する『ギャラリーシティ』というものがあります。その第一弾として、MRTさんに『オンラインこども診療』パビリオンを出展していただくことになりました。子育て世代のお母さんたちが集まるサイトで、彼女たちの困り事を解決できればと考えています!」
テーマ:アートフェスティバル in 石垣島

MC久高「そもそもなぜ石垣でやろうと思ったんですか?」
河合さん「当初から環境問題をテーマに絡めたいと考えていました。そんな時、石垣島が豊かな自然の裏で環境破壊が進んでいるという話を聞き、さらに同級生が25年前から石垣島に移住していたという偶然の出会いも重なりました。この10年で島の変化を目の当たりにしてきた同級生からの情報も得て、リアル展示会の最初の地を石垣島に決めました。」
MC久高「イベント応募の締め切りは8月31日で、優秀賞に選ばれた20名のご家族(最大4名様)を、石垣島での表彰式と、西表島での植樹体験を盛り込んだ1泊2日のスペシャルツアーにご招待ということですね!」
MC富樫「改めてリスナーの皆さんにPRしていただいてもよろしいでしょうか?」
河合さん「簡単に絵をアップロードすることが可能です。過去の作品でも構いません。「これぞ!」という自信作をスマートフォンで撮影し、インスタグラムにアップするような感覚で簡単に応募できます。参加費1,200円には、作品を高精細な印刷技術でプリントし、額装して展示会場に送り、展示会終了後、ご指定の住所へお届けするまでの費用がすべて含まれています!」
MC富樫「リスナーの皆さんは、どのように検索すればいいでしょうか?」
河合さん「『アートフェスティバル 石垣島』と検索してください。『リトルダ・ヴィンチ』のサイトが出てきます。私たちのロゴは『唯一無二』を象徴するユニコーンです。子どもは誰もが唯一無二の存在である、という思いを込めています。」
テーマ:今後の展望と「公益資本主義」
MC富樫「今後の海外展開について、どのようなビジョンをお持ちですか?」
河合さん「海外展開については、各国の美術館と直接提携し、二国間でのコンテストなどを企画していきたいと考えています。また、お母さんたちの熱意に応える形で、作品をNFT化する技術も導入予定です。これにより、作品の保証書としての価値を持たせ、将来的にその作品が世に出る際の正当な評価につながると考えています。」
インタビュアー小川「お話を伺っていてずっと医療のことを考えていました。僕が小児科を回っている際に、長期間入院されているお子様が、外に出歩けないのでお絵かきをして楽しんだりとか、お絵かきをすることでコミュニケーションを取ったりということが結構あったんです。そういった絵をぜひ『リトルダ・ヴィンチ』の方で、病院からも投稿してもらったりすると、病気で戦っている子どもたちの励みにもなるし、お母さん方もお子様の絵を見てもらう機会が増えるなと思っています。」
MC久高「これ本当に病院に置けたらいいね。自分の絵がネットから見られるだけでも絶対嬉しいですよね!」
河合さん「おっしゃる通りです。絵を描くことは、子どもたちの自己肯定感が上がりますし、外部の世界とつながるきっかけになります。病院の中からでも気軽に参加してもらい、多くの人から「いいね」という形で応援が届けば、大きな励みになるはずです。将来的には、もらったハート(応援)に対してお礼を言えるようなコミュニケーション機能も追加したいと考えています。」
インタビュアー小川「実際治療で大変な時・痛い思いをする時って絵に少し元気がなかったり、逆に治療が順調で元気になってきている時は絵がすごく明るくなったりというような変化が出てくるんです。僕達もお母さんとお話をする時に最近どんな絵を描いていますかとかちょっと見せてくださいと言って、『元気になってきているな』とか、もしくは『すごくお母さんと関係性がいいな』とか。僕達もこれだったらこういう風に治療をサポートしてあげたほうがいいかなと考える指標になります。そういった医療の面でもすごくプラスになると思っています!」
テーマ:今後の展望について
MC富樫「最後に、様々な経験をされてきた河合さんから、地域や自治体への提言メッセージをお願いします!」
河合さん「私は『公益資本主義』という考え方を大切にしています。これは、株主や経営者だけでなく、従業員、顧客、取引先、さらには地球環境といったすべてのステークホルダーに利益を分配するという考え方です。 私たちの活動では、有料の『いいね』の収益の30%を環境団体に寄付する仕組みを取り入れています。従来の資本主義とは異なるアプローチですが、こうした小さなビジネスからでも社会に貢献する形を実践し、広げていくことが、これからの私の使命だと感じています!」
MC富樫「深いお話、ありがとうございました。アートフェスティバル石垣島、ぜひ多くの方に応募していただきたいです!」
◆Little Da Vinci(リトル・ダヴィンチ)について
◆Little Da Vinci(リトル・ダヴィンチ)アートフェスティバル石垣島について
毎週火曜日18時から19時、
MRT presents OKINAWA FUTURE INNOVATION、次回もお楽しみに!

インタビュアー小川 智也について
MRT株式会社の代表取締役兼、現役医師。
国立病院機構大阪医療センター救命救急センターなどの経験を経て2011年にMRT入社。
MRTは医療人材プラットフォームを展開し、単発非常勤医師紹介では日本最大級のシェアを誇る。
国内初の遠隔診療(オンライン診療)サービスも開始。
MRTサイト:https://medrt.co.jp/
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