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OKINAWA
FUTURE
INNOVATION

  • kairisakamoto

2024年6月4日放送 「災害対策と医療について」

FMうるま「OKINAWA FUTURE INNOVATION」 2024年6月4日(火)の放送は「災害対策と医療について」について、中部徳洲会 医師 友利 隆一郎さん、中部徳洲会 薬剤師 坂口 結斗さんをお呼びしてディスカッションしました。




梅雨の合間の晴れ間、気持ちの良い1日でしたね、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

梅雨の後には台風シーズンがやってきます、先日は沖縄で台風1号も発生しました。

昨年は停電が長引いたりと、改めて自然の脅威を感じました。また今年のはじめには能登半島にて大きな地震が発生しました。私たちは常に災害と隣り合わせの生活をしています。本日は災害対策と医療について考えていきます!


テーマ:「災害対策と医療について」

ドクターヘリで患者さん搬送が終わった後に来ていただいて、ありがとうございます!

友利さん、坂口さんは災害時に医療の側面から活動するDMATにも所属されていますが、宜しければお仕事内容をお聞きしてもよろしいですか?


友利さん「医療チームの1つで、医師・看護師・業務調整員の3つの構成メンバーで成り立っていて、業務調整員の中に薬剤師や放射線技師などが入ります」

「ディーマットは1995年の阪神淡路大震災の際に、まだ災害医療がなくて救えた命が500名あったのに救えなかったことから、厚生労働省主体で国が災害に特化したチームを全国に普及するといった形でディーマットが発足されました」

「訓練に参加し隊員資格を得ないといけないので、隊員数に応じて編成できるチーム数が変わってきますが、各病院に1,2チーム在籍してます、災害拠点病院などは2チーム持っていることが多いですね」

「災害の大きさや規模に応じて被災地にないものを持ち込んで、自衛隊などとコラボレーションして活動するのがDMATの役割です」


坂口さん「5人で1チームなんですけど、1人10kg~20kg、合わせて100kgほどあるバックを持ったりする必要があるんです」


MC富樫「沖縄で災害が発生した時には、陸路がない中どどのように各地から支援に訪れるんですか?また、飛行機で患者さんを運ぶのは可能なんですか?」



友利さん「現実的なことを考えると飛行機になりますかね、沖縄にあるレンタカーを借りて救急車や搬送車にして活動するのがリアルな形なのかなと思います」「患者さんの搬送は空港が生きていれば可能かもしれませんが、災害時必ずしも空港が使えるというわけではないので」「沖縄は海に囲まれた島なので災害のスケールによって、どういう形で外部からの支援を受けるかが決まります、観光とも絡み合うため、医療人だけでは議論しても解決できない問題がありますよね」


MC富樫「DMATの方々もボランティアと同じように災害が起きた際は何十時間も運転して被災地に向かうんですよ、事故が起きないような体制構築などはまだ弱いかなと感じています。」


友利さん「被災地に行く私たちにもメンタルケアが必要ですね、被災者にもボランティアさんにも必要で、被災者が被災者をケアしているのが現実だから、被災地で働かれる大勢の方へのケアがすごく課題だと感じます」


MC久高「海外はメンタルケア専門の方を先に派遣し家族や災害に合われた方のメンタルケアから始めるけど、日本はまだ普及してないよね」


MC富樫「沖縄県内にチームはどのくらいあるんですか?」


坂口さん「沖縄県内では20弱ほどDMATチームがます、災害の拠点になっている医療機関があるのでそこには必ずいますね、でも何かがあった時20チームじゃたりないので、県外からの支援が必要になります」


MC久高「DMAT加入のきっかけを教えてください」


友利さん「私はもともと救急をやってたので、加入は自然な発想でした、坂口さんのような災害医療に特化した薬剤師さんは沖縄にはほとんどいないのでとても貴重な存在です」


坂口さん「両親が医療関係のお仕事をしていて、最初は医療従事者の区別はあまりついていなかったのですが、友利先生のような医師を見て、医者ってかっこいいなと思い加入しました、また災害という特殊な環境で活躍したいという気持ちと、薬剤師は救える職種というより、予防や守る方のイメージだから、そこをサポートしたいと思いました」


MC富樫「沖縄は薬が足りない、種類が少ないということはあるんですか?」


坂口さん「種類が少ないというわけではなく、物資の輸送に時間がかかるからね、災害が起きた時は補充に時間がかかってしまいますよね、陸繋がりであれば災害時に足りないお薬をすぐに運べるけど、補充に時間がかかるのが他の地域との差ですかね」

「沖縄だから置いてない薬というのはないけど、専門の薬が扱える専門の医師がいなかったりはします」「お薬は使用期限とかがあるので、病院の中でどのくらいしのげるかか課題になります」


友利さん「緊急オペなどが立て続けに入った場合などは、輸血は極めて課題があると思う、救急時のしのぎ方を考えておく必要があるんです」


坂口さん「過去に八重山では血が足りなくなったときにラジオで「○型の人○○病院きてください」って病院に召集かけたこともあるみたいです」


MC久高「沖縄は台風の時に全世帯停電になったりもしますよね」


友利さん「停電なども起きてしまうと大変なので、事前に停電させないってことが大切ですよね、非常用電源も持って2日間ほどです、電気が止まって酸素供給ができなくなった在宅患者さんを病院で受け入れたこともあります」


MC富樫「私たちが災害に備えて事前にできることは何かありますか?」


坂口さん「お薬手帳は絶対に持っててほしい!!マイナンバーなどもあるけど、災害時の電気がない時には使えないので、紙のお薬手帳を持っててほしい!まれな病気の方は特に!患者さんによっては、コロナワクチンの接種証明のシールも貼ってくれててありがたいです」


友利さん「住んでいる地域のハザードマップを見てほしいです、各災害時にどこに移動すればいいか分かるように、緊急避難所も把握しておくことが大事です、障害を持っている人は、事前に関わっている事業所や行政の担当の人と話し合っておく必要がありますね、担当の方から停電時の福祉避難所など教えてもらえるんですよ」


「災害対策と医療について」一言

坂口さん「備えあれば憂いなしです!起きないと分からないけど、体験をすると備える人も多いですからね」


友利さん「自助・共助・公助って言葉がありますね、自分はどんな準備が必要か、ラジオや水を持ってようってことから始めることが大事です、支援者の方と被害者の方とがコミュニケーションを取っておくことも大事、災害時は情報が取れなくなるので普段から常にアンテナを張ってもらって、情報収集していてほしいなと思います、災害があった時は国内、県外からも助けが来るけど時間がかかるので、それまでは町民で頑張ろう!」


最後に、県や国にお願いしたいことはありますか?

友利さん「難しいと思いますが、米軍さんと有事の際や非常時に助け合える環境づくりに取り組めたらもっと違ってくると感じます、県に関しては、環境業界とのコラボレーションは沖縄は必要なので、官民一体となって活発に議論し合える場や行動が起こせるものが欲しいですね」



毎週火曜日18時から19時、

MRT presents OKINAWA FUTURE INNOVATION、次回もお楽しみに!

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