FMうるま「OKINAWA FUTURE INNOVATION」 2024年5月28日(火)の放送は「人手不足の介護をサポートするDX連携について(後半)」について、株式会社INFEWS 営業部長 新垣 和也さん、株式会社SYMケアサポート穂 施設長 鈴木 大悟をお呼びしてディスカッションしました。
テーマ:「介護現場に必要なシステム、DXの活用について」
県内では介護事業関連の事業所数が増加しており、2009年の659事業所から21年には1,420事業所と12年間で2倍以上となりました。
一方で医療・福祉の求人数は増加を続けており、2022年度の求人数に占める割合は約2割を占めています。株式会社INFEWSさんではどのような取り組みをされているのでしょうか?
新垣さん「アプリケーションを使って、体温、血圧、脈拍などを測って、患者さんの呼吸状態、意識状態をアプリに記入していただければ、色と点数で様子観察から救急車を搬送までの判断しやすい基準になるシステムを作っています」「緑黄赤で色分けされており、黄色から点数が7点以上になってきたら、病院受診した方が良いや、介護施設で使用されている場合は、看護師に連絡してくださいなどの判断ができます」「家族や施設の方も入力することができ、パスワードが分かれば家族にも外部で状態を見ることができます、履歴はずっと保存されているので、経過も分かります」
MC「(アプリ画面を見ながら)素人でもアプリとってもわかりやすい!」
新垣さん「病院搬送後だと看護師さんや施設の方はずっと病院にいられないので、アプリの履歴を見せて、どういう経過で搬送されたか病院側の人は分かるんです、担当の方の名前も残るし、紙で印刷することもできます」「他人がいつもと様子がおかしいと判断したらすぐに入力できるように、"第6感"の項目をシステムに入れ込みました」「赤になったら搬送した方が良いの値です」
鈴木さん「もともと救急の点数評価スケールがあり、それを日本人用に研究し直し、エビデンスがあるものからアプリを作っているので、信頼性は高いです」「実家の茨城にいても施設の状況を把握することができ、急遽新人の方が対応することになっても救急隊の聞きたい内容を紙で確認できるので、心配が少ないです」「心肺蘇生(意思表示)を希望するかしないか、ご家族の救急連絡先なども全部記載がある」「指示内容がすべて表示されるので、自分で判断が難しい場合でも安心」「必要のない救急車要請の負担を軽減するためにアプリを活用したい」「すでに私の施設で4年使ってるので4年分の履歴が残っているので、長年の体調の変化を確認することができる」
新垣さん「今は10社くらい契約し使ってもらってるが、脳梗塞が早めに分かったり、肺炎なども事前に病院に行けましたなどの声もいただいてる」
MC富樫「"INFEWS"の名前の由来はなんですか?」
新垣さん「緊急早期発見システムという意味でつけています。」
鈴木さん「予防的な意味合いが強いですよね、一般的な介護施設だと朝昼晩のバイタルを測って、点数が高い人から順番に表示されるので、気をつけなきゃいけない人が分かる、見守りの優先順位が上がってきます」
MC富樫「現場に必要なものが全部そろってるんですね!なぜ会社を立ち上げようと思ったのですか?」
新垣さん「現場で標準化されていないものが多いなと感じて、医学的な研修がされていない中でも緊急なことが起きる現場なので、そういったシステムがあればいいなと思い作りました」「作った当初は無料で使っていただいていました、このアプリは介護職員の方のために作ったようなものです」
鈴木さん「介護の学習プロセスの中にそもそも医学の知識がほとんど入っていないんですよ、めちゃめちゃ必要なんですけどね」
MC富樫「介護の人手不足にはどんな要因があると思いますか?」
新垣さん「自分も介護の夜勤担当なんですが、医療的に見取りの方、急変の方がいたら辞めちゃう職員も多いんです、研修やシステムを変えることで定着は見込めるのでは?と思っていますが、不安や負担が多いと思う方も多いと思います」
テーマ:「沖縄県独自の介護、福祉現場の特徴は?」
新垣さん「大吾さんの施設は周りの住民との関りとかもあるんですけど、他施設はあまり関りがないのが特徴ですかね」「沖縄は外国籍の方が介護することも増えており、方言にも慣れてきています、おじいちゃんおばあちゃんがこういう意味だよ~って教えてくれてるんです」「コミュニケーションが多い仕事、なのでコミュニケーションが苦手な方は苦痛かもしれないですね、でも好きな人はなんでも聞いてコミュニケーションとっているので、今は私より方言が分かる外国人の方もいるんです」
鈴木さん「沖縄は車社会だから介護施設を建てる際も駐車場を用意する必要があるんです、そうなると空いている土地に建てるしかないので、人が住まないエリアに施設が立つんですよね、公共交通機関も発達していないため、人もあまり来ない」「複合型施設のようなデイサービスと優良老人ホームが一緒になった施設だと暮らすこともできて、通所介護も使うことができるという利点はあるものの、建物から出る機会が著しく減るでしょ?季節を感じない、気温を感じることができない、他と関わることができないという課題があると思います」
MC久高「大吾さんの施設は、施設中に駄菓子屋さんがあるから、地域の人とかかわりが持てていいよね」
最後に、介護の人材不足、課題がある中で今後どう解決していく?
新垣さん「インフューズを通して職員のレベルを上げていきたいけど、まだまだ規模は小さいです、研修や集まりにもっとみんなが集まってくれれば、人手不足の改善方法もいろんな角度から話せるのでは?と思っています」
インタビュアー小川「ご紹介いただいたアプリケーションが誰でも使えるっていいなと思いました」「デジタルやDXというとパソコンに詳しい人とか、システムに詳しい人だけが使うってイメージですが、デジタルこそ誰でも使える、というところがすごく意味を持つと思います」「新垣さんが閉鎖的なところに穴をあけることが大事とおっしゃっていますたが、デジタル活用こそがこういったところに新しい風穴を開けることができるのではと感じます、そうすると、国籍とか年代とか経験も関係なく様々な方が、介護であったり医療に協力できる体制ができるのではと思いますね、今、心配されている人手不足の課題も解決できるのではと思います。」
毎週火曜日18時から19時、
MRT presents OKINAWA FUTURE INNOVATION、次回もお楽しみに!
インタビュアー小川 智也について
MRT株式会社の代表取締役兼、現役医師。
国立病院機構大阪医療センター救命救急センターなどの経験を経て2011年にMRT入社。
MRTは医療人材プラットフォームを展開し、単発非常勤医師紹介では日本最大級のシェアを誇る。
国内初の遠隔診療(オンライン診療)サービスも開始。
MRTサイト:https://medrt.co.jp/
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